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グラントシロカブト

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飼育難易度 ★★★ ★やさしい〜★★★★★難しい
飼育のポイント 高温と乾燥に注意。卵の期間が長い。

成虫の飼育 転倒すると弱るので、起き上がれるように足がかりを入れる。
成虫飼育温度 20〜25度前後、エサ切れと乾燥に注意。
成虫の寿命 活動開始後3〜6月。
産卵部位 マット内。
ペアリング 大型の雄は雌を攻撃する。ペアリングは注意が必要。
産卵数 50〜100卵。
幼虫飼育 カブト用マットで十分に成長する。
幼虫の管理温度 できれば夏季20〜25度、冬季は15度を切らないように。
幼虫飼育容器 大型の個体で2リットル以上。
幼虫期間 ほとんどの個体は約14月。温度により多少ばらつく。
蛹化時の注意 乾燥と高温に注意する。
羽化後活動までの期間 羽化後約1月程度で蛹室から脱出する。
活動開始後、産卵までの期間 活動開始後すぐに交尾、産卵可能となるが2週間程度単独で飼育する。


成虫の入手
 アメリカのアリゾナ州に分布するシロカブトの一つで、白いからだが珍しい。ティティウスシロカブトより大型で、大型の個体は90mm近くなる。
 シロカブト3種の中では分布が限られている種はだ、発生期の個体数はそれほど少なくないようだ。幼虫は朽ち木の洞で発見されたことがあるが、朽ち木や堆肥の中にも生息しているだろう。
 成虫の活動期に輸入されることがあるが、近年は入荷が少なくなった。野外産の成虫は専門店や通販店で販売されている事もあるため、問い合わせてみると良いだろう。
 累代個体も販売されていることが多くなったので、入手しやすくなった。成虫はやや高価だが、幼虫ならば入手しやすくなったので、シロカブトを楽しみたいならば成虫のペアを、飼育を楽しみたいならば幼虫を購入するといいだろう。
 飼育自体は幼虫期間が多少長いことを除けば、それほど難しい種類ではない。

産卵セット
 新成虫を入手した場合は活動後2週間程度たってからペアリングを行う。グラントシロカブトの雄は雌を攻撃するため、ペアリングには注意が必要だ。小型の♂では同居させても雌が殺されることはないが、大型の雄は頭部のツノと胸部のツノの間に雌を挟んで殺してしまうことがある。グラントシロカブトの雄はヘラクレスの雄より雌殺しが多い。大型の雄でペアリングする場合は、見ている前でペアリングするか、同居させる場合は交尾を確認したら雄は別居させる。雄雌とも成熟していれば雌がエサを食べているときに雄を雌の背中に乗せてやれば交尾を始める。小型の雄でペアリングした場合も、ずっと同居させるのではなく、定期的に同居させた方が良い。カブトムシの仲間は交尾回数が多いほうが産卵数が多いようで、1週間に1回程度定期的に交尾させる。また、産卵しても孵化しないことがあるが、交尾回数が多い雌は未受精卵はほとんどなく、産卵された卵はほとんど孵化する。
 活動開始した個体は主に夜間に活動する。産卵容器は大きめの容器が良く、衣装ケースが使いやすい。ケースにマットを7分目まで入れ、マットの表面にエサ台と転倒しても起き上がれるように木片や樹皮などを入れておく。よく活動する種類なので、マットの表面積は広いほうが良い。マットは容器の底の部分三分の一はがちがちに固く押しかため、その上はやや固め、上層は手で押し固める程度にする。マットの表面は常に湿っている状態にして、乾燥するようだったら霧吹きなどで加湿する。あまり水分が多くなると卵が腐るためか孵化しないので、加湿はほどほどに。カブトムシは簡単に容器の蓋を開けてしまうため、容器の蓋はしっかりロックができるものか、重石を乗せておく。
 産卵に使うマットはカブトムシ用のマットで良いが、粒子が細かい方が産卵数が多い。カブトムシ用マットを使用する場合は軽くミキサーなどで細かくしてやったほうが産卵数が多い。
 卵は固く詰めたマットの中に産座を作り、その中に産卵されている。卵はそれぼど大きくなく産卵直後で長径方向3mmほどのラグビーボール状だ。産卵セットは2週間に一度マットを大きな容器に空け、慎重にマットを崩しながら卵を回収していく。回収した卵はマットを詰めた容器に回収するが、マットに直径1cm位の穴を空け、卵をその中に入れて軽くマットをかける。
 この種の難点は卵の期間が非常に長いということで、孵化まで早いもので2月、普通は3〜4月必要だ。その間はマットに埋め込んだまま、乾燥に注意して保管するがマットの劣化に注意する。マットにコバエが発生すると劣化が早くなるため、卵の保管に使うマットは新しいマットを使う方がよい。

幼虫飼育
 孵化当初の幼虫は5mm弱程度の大きさだが、体が固まるとマット内を移動する。幼虫を回収する容器は孵化直後の幼虫は小さな容器でもいいが、幼虫がマットの中を活発に移動するようになったら、大きな容器に移しかえる。シロカブトの場合は容器の大きさはなるべく大きいほうがいいようだが、飼育スペースがそれほど取れない場合は衣装ケースで集団飼育でもかまわない。雄雌とも大型の容器で単独飼育のほうが大型になるが、衣装ケースで集団飼育する場合は雄雌の羽化時期が合いその後のペアリングがやりやすい。大型の個体の羽化が目的ならば数頭を大型のケースで単独飼育、残りは衣装ケースで集団飼育する。衣装ケースで飼育できる頭数は初令から2令末期までは50頭程度、終令幼虫で10頭程度が良い。もっと多くても飼育できるが、マットはすぐに糞だらけになってしまうため、頻繁にマット交換が必要になる。
 初令幼虫の期間は約1月、2令幼虫の期間は1月強かかる。終令幼虫は約1年かかるが、雌の方が若干早く蛹化するようだ。幼虫は孵化してしまえばティティウスシロカブトと幼虫期間はほとんど同じだ。
 幼虫に与えるエサはカブト用マットで良いが、中令以降の幼虫の食欲は旺盛で、衣装ケースで多頭飼育していても食用が旺盛な終令初期から中期は3月と持たない。この時期にエサ切れを起こすと大型にならないため、エサを切らさないように注意する。終令後期になると食べる量が減って体重もあまり増えなくなる。
 終令末期になると幼虫の体が黄色みがかかってきて、まもなく蛹の時期を迎える。ここまで温度20〜25度で管理して孵化から約14月かかるが、温度により幼虫期間は差が出るようだ。

蛹化から羽化
 順調に成長した幼虫は、黄色みがかかり体重が増えなくなるとしばらくして蛹になるため蛹室を作り始める。蛹室を作る前の最後のマット交換時にはマットの底面を固めに詰め込んでおく。蛹室は大型の雄で長辺10cm程度の長い卵型の蛹室を作る。蛹室の中はなだらかな勾配があり、その勾配がツノが伸びるときの勾配になるようだ。そのため蛹室を壊してしまうとうまく蛹化できず、ツノが曲がった蛹や伸びない蛹になってしまうことがある。また、小さい容器で蛹化した場合、長さが取れずに容器の壁面にツノがあたり角が曲がってしまうこともある。蛹室を作り始める前に大きな容器に移したり、蛹室を壊さないように気をつける。衣装ケースを使って飼育している場合は、衣装ケースの側面が弱いため、持ち上げたときに蛹室がつぶれて壊れてしまうことがある。蛹化の前兆が見られたら、飼育しているケースを暗く静かな場所に移し、新成虫が羽化するまで保管する。
 蛹の期間は1月から1月半ほどで、大型の雄ほど蛹の期間が長くなる。蛹室で羽化した新成虫は蛹室で約1月程度たってから蛹室を脱出し活動を開始する。
 


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