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外国産カブトムシ飼育方法

ラミレスゾウカブト(アクテオン、マルス)

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飼育難易度 ★★★ ★やさしい〜★★★★★難しい
飼育のポイント 高温と過湿、乾燥に注意。幼虫期間が長い。

成虫の飼育 転倒すると弱るので、起き上がれるように足がかりを入れる。
成虫飼育温度 20〜25度前後、エサ切れと乾燥に注意。
成虫の寿命 活動開始後3〜4月。
産卵部位 マット内。
ペアリング 雄はおとなしいため雌雄同居で問題ないが、雄の交尾意欲は旺盛なため、一週間に一度程度、定期的に交尾させた方がよい。
産卵数 50〜100卵。
幼虫飼育 カブト用マットで十分に成長する。
幼虫の管理温度 できれば夏季18〜23度、冬季は15度を切らないように。
幼虫飼育容器 大型の個体で20リットル以上。
幼虫期間 ほとんどの個体は孵化から産卵開始まで約3年。温度により期間が変動する。なお、アクテオンゾウカブトは孵化から産卵まで約3年、マルスオオカブトは孵化から産卵まで約2年半。
蛹化時の注意 過湿、乾燥と高温に注意する。
羽化後活動までの期間 羽化後1月程度で蛹室を脱出する。大型の個体では約1月半かかる。
活動開始後、産卵までの期間 活動開始後すぐに交尾、産卵可能となるが2週間程度単独で飼育する。


成虫の入手
 ゾウカブトムシといえば重量では最も大きくなる昆虫として有名な昆虫だ。中南米に広く分布していていくつかの種や亜種が知られている。全身黒色のゾウカブトはアクテオン、マルス、ラミレスが知られている。共に大型になる種類だが、ラミレスゾウカブトは以前ヤヌスゾウカブトとされていたが、ヤヌスゾウカブトの亜種として整理されている。飼育してみるとラミレスとアクテオンは同系、マルスは違う系統のオオカブトのように感じる。大型個体の重量感はさすがにすごく、手のひらからはみ出るような大型の個体は迫力が違う。
 以前は少数しか入荷されなかったが、最近は安定して入荷していることもあり入手しやすくなり、専門店や通販店でも見かけることが多くなった。成虫はやや高価だが、幼虫ならば入手しやすくなった。オオカブトの迫力を楽しみたいならば成虫のペアを、飼育を楽しみたいならば幼虫を購入するといいだろう。飼育自体は幼虫期間が多少長いことを除けば、それほど難しい種類ではない。なお、ラミレスゾウカブトの飼育方法として書いてあるが、アクテオンゾウカブト、マルスゾウカブトともに幼虫期間が少し異なるだけで、飼育方法は同じとなる。幼虫期間はマルスゾウカブトが約2年、アクテオンゾウカブト、ラミレスゾウカブトが約2年半になる個体が多いようだ。

産卵セット
 新成虫を入手した場合は活動後2週間程度たってからペアリングを行う。雄は雌を攻撃する事はないため雌雄同居で問題ないが、雌雄同居だと雌がエサを食べに表面に上がってくると雄がすぐに交尾行動を起こすため、雄も雌も休ませるため一週間に一度程度同居させた方がよい。同居とさせる期間は一晩から二晩で十分だ。雄雌とも成熟していれば雌がエサを食べているときに雄を雌の背中に乗せてやれば交尾を始める。カブトムシの仲間は交尾回数が多いほうが産卵数が多いようだ。また、産卵しても孵化しないことがあるが、交尾回数が多い雌は未受精卵はほとんどなく、産卵された卵はほとんど孵化する。
 活動開始した個体は主に夜間に活動する。産卵容器は大きめの容器が良く、衣装ケースが使いやすい。ケースにマットを7分目まで入れ、マットの表面にエサ台と転倒しても起き上がれるように木片や樹皮などを入れておく。あまり活発に活動する種類ではないようだが、マットの表面積は広いほうが良い。マットは容器の底の部分三分の一はがちがちに固く押しかため、その上はやや固め、上層は手で押し固める程度にする。マットの表面は常に湿っている状態にして、乾燥するようだったら霧吹きなどで加湿する。あまり水分が多くなると卵が腐るためか孵化しない。加湿はほどほどに。カブトムシは簡単に容器の蓋を開けてしまうため、容器の蓋はしっかりロックができるものか、重石を乗せておく。
 産卵に使うマットはカブトムシ用のマットで良いが、粒子が細かい方が産卵数が多い。粒子が粗いカブトムシ用マットを使用する場合は軽くミキサーなどで細かくしてやったほうが良い。
 卵はマットの中に産座を作り、その中に産卵されている。卵は大きく産卵直後でも5mmほどの大きさがある。産卵セットは2週間に一度マットを大きな容器に空け、慎重にマットを崩しながら卵を回収していく。回収した卵はマットを詰めた容器に回収するが、マットに直径1cm位の穴を空け、卵をその中に入れて軽くマットをかける。卵は傷ついたり未受精卵でなければほとんどが孵化する。
 卵で回収せず幼虫が孵化してから回収する場合は、1月ごとに成虫を移し新しい産卵セットに入れる。産卵セットはそのまま1月保管してから幼虫を回収する。
 ゾウカブトの仲間はヘラクレスなどに比べると成虫の寿命が短い。雌の寿命は3〜4月程度で、産卵は集中的に行われる事が多い。産卵当初は1日に5個程度産卵し続け、最後は数日に1個とペースが落ちてくるが、雌は寿命いっぱいまで産卵を続ける。

幼虫飼育
 産卵された卵は約30日程で孵化する。孵化当初の幼虫は1cm弱程度の大きさだが、体が固まるとマット内を移動する。孵化直後の幼虫は小さな容器でもいいが、大型のカブトの幼虫は初令でも大きくなる。孵化を確認して幼虫がマットの中を活発に移動するようになったら、大きな容器に移しかえる。大型のカブトの場合容器の大きさはなるべく大きいほうがいいようだが、飼育スペースがそれほど取れない場合は衣装ケースで集団飼育でもかまわない。雄雌とも大型の容器で単独飼育のほうが大型になるが、衣装ケースで集団飼育する場合は雄雌の羽化時期が合いその後のペアリングがやりやすい。大型の個体の羽化が目的ならば数頭を大型のケースで単独飼育、残りは衣装ケースで集団飼育する。衣装ケースで飼育できる頭数は初令から2令末期までは20頭程度、終令幼虫で5頭程度が良い。もっと多くても飼育できるが、マットはすぐに糞だらけになってしまうため、頻繁にマット交換が必要になる。
 幼虫に与えるエサはカブト用マットで良いが、幼虫の食欲は半端ではなく、衣装ケースで5頭飼育していても食用が旺盛な終令初期から中期は3月と持たない。この時期にエサ切れを起こすと大型にならないため、エサを切らさないように注意する。終令後期になると食べる量が減って体重もあまり増えなくなる。大型になる雄は体重200gを軽く超る。
 終令末期になると幼虫の体が黄色みがかかってきて、まもなく蛹の時期を迎える。ここまで温度20度前半で管理して孵化から約2年半以上かかるが、温度により幼虫期間は差が出るようだ。

蛹化から羽化
 順調に成長した幼虫は、黄色みがかかり体重が増えなくなるとしばらくして蛹になるため蛹室を作り始める。蛹室を作る前の最後のマット交換時にはマットの底面を固めに詰め込んでおく。蛹室は大型の雄で長辺15cm程度の長い卵型の蛹室を作る。蛹室はゾウカブトの場合は水平に作り、ヘラクレスのように蛹室の曲率などはあまり関係がないようだ。しかし、蛹室が壊れてしまった場合など、ツノが曲がった蛹や伸びない蛹になってしまうことがある。また、小さい容器で蛹化した場合、長さが取れずに容器の壁面にツノがあたり角が曲がってしまうこともある。蛹室を作り始める前に大きな容器に移したり、蛹室を壊さないように気をつける。衣装ケースを使って飼育している場合は、衣装ケースの側面が弱いため、持ち上げたときに蛹室がつぶれて壊れてしまうことがある。蛹化の前兆が見られたら、飼育しているケースを暗く静かな場所に移し、新成虫が脱出するまで保管する。
 幼虫は蛹室を作り始めてから約2月後に蛹化する。蛹の期間は1月半から2月ほどで、大型の雄ほど蛹の期間が長くなる。蛹室で羽化した新成虫は蛹室で1月程度たってから、蛹室を脱出し活動を開始する。



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