外国産クワガタ飼育方法
ニジイロクワガタ

  
    
      | 飼育難易度 | ★★★ | ★やさしい〜★★★★★難しい | 
    
      | 飼育のポイント | 成虫の成熟期間、高温に注意。 | 
  
  
    
      | 成虫の飼育 | 活動後ペアリングまで雌雄別居。 | 
    
      | 成虫飼育温度 | 活動時期の成虫は25度程度。 | 
    
      | 成虫の寿命 | 活動開始後約1年。未交尾だと1年以上。 | 
    
      | 野外の産卵部位 | 地表部の朽木。 | 
    
      | ペアリング | 雌雄同居で問題ない。 | 
    
      | 産卵数 | 30〜100卵。 | 
    
      | 幼虫飼育 | 発酵マット、菌糸瓶で問題なく成長する。 | 
    
      | 幼虫の管理温度 | 夏季20度前半、冬季は16度程度。 | 
    
      | 幼虫飼育容器 | 大型の雄で1リットル、雌は0.5リットル程度。 | 
    
      | 幼虫期間 | ほとんどの個体は約8月。 | 
    
      | 蛹化時の注意 | 高温、過湿に注意。 | 
    
      | 羽化後活動までの期間 | 約1月。 | 
    
      | 羽化後産卵までの期間 | 約3月。 | 
  
成虫の入手
 オーストラリアのクーンズランド州を中心として分布している。ニューギニアにも分布しているが、記載以来採集されていないため正体は良く分かっていない。名前の通り虹色に輝く大変美しい種類で、一番美しいクワガタといわれている。
 飼育は産卵に少し癖があるが、幼虫は高温に注意すれば発酵マットや菌糸瓶で順調に成長する。飼育も行われているため、専門店や通販店で良く見られる種類だ。購入する際は信頼できる専門店や通販店で購入すると良い。
産卵セット
 累代品を入手する場合は羽化日を確認しておこう。成虫の羽化後の成熟期間は3月以上かかるため、活動を開始してからしばらく単独で飼育し、成虫が十分に成熟してからペアリングする。
 ペアリングは雄の気性は大人しいため、雌雄同居で問題ない。産卵させる容器は産卵木が2本程度はいるQBOXの30やプラケースの中の容器で十分だ。産卵木はやわらかめものを選び、数時間から一晩水につけて十分に吸水させておく。水につけた産卵木は樹皮を全てむいてしまい埋め込みマットに埋めてセットする。埋め込みマットは広葉樹の十分に発酵したマットを使用し、容器の底面のマットは固く押し固める。ニジイロクワガタは産卵木に坑道を掘り、坑道の中に木屑を満たしてその木屑の中に産卵する。また、マットの中にも良く産卵しているため、埋め込みマットは産卵木の周囲も硬めに入れたほうが良い。
 マットにも産卵する種類なので、セットした容器は1〜2月毎に交換する。交換した容器はは乾燥に注意して1月以上保管する。多数が産卵されていれば容器の底に幼虫や幼虫が通った坑道が見られるはずだ。
幼虫飼育
 1月以上保管した産卵セットはうまく産卵されていれば全ての幼虫が孵化しているころだ。産卵木をドライバーなどで少しずつ崩していき、食痕があったら食痕にそって少しずつ産卵木を割っていく。このころの幼虫は初令で弱いため、手荒に扱わず丁寧に扱ったほうがいい。マットの中にも幼虫がいるため、容器を大き目のバットか衣装ケースなどにあけてしまってから幼虫を回収したほうが良い。ほとんどの個体は孵化しているはずだが、卵が出てきた場合は濡れたティシュなどをひいた容器に保管しておくといい。このころの卵は十分に成長してほとんどが孵化する。回収した幼虫はすぐにセットできるように、発酵マットを入れた容器や菌糸瓶を用意しておく。最初にセットする容器は0.5リットルの容器で十分だ。幼虫をセットした容器は暗くなるべく涼しい場所に保管しておく。幼虫は夏季の高温には弱いため、温度が高すぎると死亡することもあるため、なるべく25度以下で保管する。
 幼虫をセット後3月経ったら最初のエサ交換を行う。このころには終令幼虫の初期になっている。容器からマットを少しずつかき出していくと、大きく育った幼虫が転がり出てくる。このときに雄雌の判別を行い、雄は1リットル程度の容器に、雌は0.5リットル程度の容器に移し替える。エサのマットは最初に与えていたマットと同じものを使ったほうが幼虫が嫌がることが少ないようだ。幼虫のエサ交換を行った後、幼虫がなかなかマットにもぐっていかないことがある。このときは容器のふたを空け、通気をよくしてやればマットにもぐっていく。この後も3月毎にマットを交換していく。幼虫はかなり低温でも活動しているが、大型の成虫を羽化させたいならば、冬季の保管温度は16度程度がいい。
蛹化から羽化
 幼虫は順調に成長していけば約8月で蛹室を作り始める。蛹室を作りはじめたらエサ交換はせずに、暗く静かな場所に保管する。蛹室を作り蛹化するまでほぼ1月、蛹化して羽化まで約1月で新成虫が羽化する。この時期になるべく高温にならないように注意して保管すること。このときに高温が続くと、羽化不全になりやすい。また、過湿にも注意し、容器の底が過湿のため変色するような状態になったら、容器のふたを開け乾燥させるか、人口蛹室に移し変える。
 無事に羽化した新成虫は蛹室の中で体が固まるまでとどまっている。活動を始めた新成虫は個別に飼育し、3月以上経ってから産卵用のセットをする。飼育している頭数が少ないとペアリングの時期が合わなくなる心配があるが、この種は交尾、産卵を行わなければ1年以上の寿命がある。乾燥とエサ切れに中止して暗く涼しい場所に保管しておけば十分に間に合う。
  
    
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