国産カブトムシ飼育方法
タイワンカブトムシ

飼育難易度 |
★ |
★やさしい〜★★★★★難しい |
飼育のポイント |
高温と蒸れに注意。 |
成虫の飼育 |
転倒すると弱るので、起き上がれるように足がかりを入れる。 |
成虫飼育温度 |
25度前後、高温、蒸れには弱い。 |
成虫の寿命 |
活動開始後3〜5月。 |
産卵部位 |
マット内。 |
ペアリング |
雌雄同居で問題ない。雌単独で産卵させる場合は定期的に交尾させる。 |
産卵数 |
50〜100卵。 |
幼虫飼育 |
カブト用マットで十分に成長する。 |
幼虫の管理温度 |
できれば夏季25〜30度、冬季は15度を切らないように。 |
幼虫飼育容器 |
大型の個体で1〜2リットル。 |
幼虫期間 |
ほとんどの個体は約6月。あまりばらつきはない。 |
蛹化時の注意 |
乾燥と高温に注意する。 |
羽化後活動までの期間 |
羽化後1月程度で蛹室を脱出する。 |
活動開始後、産卵までの期間 |
活動開始後すぐに交尾、産卵可能となる。 |
成虫の入手
タイワンカブトは戦前は国内に分布していなかった。戦後八重山に侵入した個体は北上を続け、現在の分布北限は奄美群島あたりかと思う。年に2回程度繁殖し、繁殖力は非常に強い。さまざまな環境に適応できるようで、自然林の朽木中や林床の腐葉土、畑の堆肥などからも採集できる。一番簡単に採集できるのは畑の堆肥で、少し掘ると幼虫や成虫がごろごろ出てくる。
沖縄では椰子の幹に食い込み、椰子を枯らしてしまうため害虫として扱われている。また、クメジマカブトやオキナワカブトのカブトムシ本来の生息地にも進出していて、カブトムシが減少している。現地に行けば入手は容易だが、繁殖力が強い種のため、安易に放虫することがないように注意すること。
この種の仲間は東南アジア中心に多数が分布していて、角が発達した種も多い。
産卵セット
成虫は活動を開始すれば交尾、産卵が可能となっている。雄は雌を攻撃することはないため、雌雄同居で問題ない。雌が交尾を拒否すると攻撃することもあるため、雌が交尾拒否をするようだったら雄は別居させて定期的に交尾させる。交尾回数が多いほうが産卵数が多いようで、特別な理由がなければ最後まで雌雄同居で飼育したほうが良い。
活動開始した個体は夜間は非常に活発に活動する。産卵容器は大きめの容器が良く、プラケースならば大、あるいは小型の衣装ケースでも良い。ケースにマットを7分目まで入れ、マットの表面にエサ台と転倒しても起き上がれるように木片や樹皮などを入れておく。よく活動する種類なので、マットの表面積は広いほうが良い。マットは容器の底の部分は固く押しかため、その上はやや固め、上層は手で押し固める程度にする。マットの表面は常に湿っている状態にして、乾燥するようだったら霧吹きなどで加湿する。あまり水分が多くなると卵が腐るためか孵化しない。加湿はほどほどに。カブトムシは簡単に容器の蓋を開けてしまうため、容器の蓋はしっかりロックができるものか、重石を乗せておく。
産卵に使うマットはカブトムシ用のマットで良いが、粒子が細かい方が産卵数が多い。カブトムシ用マットを使用する場合は軽くミキサーなどで細かくしてやったほうが良い。
卵はマットの中に産座を作り、その中に産卵されている。卵で回収するより幼虫で回収したほうが孵化率がいいため、幼虫で回収する場合は20日程度で新しい産卵セットを作り親を移し変える。卵で回収する場合は10日毎にマットを大きな衣装ケース等に空け、マットを少しずつ崩しながら卵を回収する。回収した卵はマットに軽く埋めるような状態で保管しておくとほとんどが孵化する。産卵された直後の卵はラグビーボール状で、孵化直前には球形にふくらむ。卵は大きく直径3mm程度になるため、見逃しはまずない。
幼虫飼育
産卵された卵は約20日程で孵化する。孵化当初の幼虫は1cm弱程度の大きさだが、体が固まると活発にマット内を移動する。幼虫は最初は500cc程度の容器に、2令の後期あたりに1〜2リットルの容器に入れ替えてやる。幼虫の食欲は旺盛で、エサのマットは小型の容器だとすぐに糞だらけとなってしまう。小型の容器で飼育している場合は頻繁に確認して、糞が多くなっているようだったらエサのマットを交換する。初令で500ccの容器に入れ、2令後期に2リットルの容器に入れ替え、その後3月後にエサ交換すると蛹化までそのままいくことが多い。容器にマットを入れるときは、クワガタのようにマットを硬く詰める必要はなく、軽く抑える程度にする。カブトムシの幼虫は共食いをしないため、大きな容器にまとめて飼育してもかまわない。プラケースの大で飼育した場合、終令幼虫で4〜5頭まとめて飼育できるが、エサを食べるスピードが早いため、頻繁に容器を確認し糞が増えたらエサ交換する。
幼虫に与えるマットはカブトムシ用マットでかまわない。湿度は握ってマットが固まる程度とするが、過湿の状態には強くなく、死亡する事もあるので容器の通気をよくしてやる。幼虫期間は孵化後6月程で蛹室を作り始めることが多い。幼虫は通常容器の底にいて、底面から確認すると幼虫が見えることが多い。蛹室は容器の側面に作る個体や、中央部に作る個体などさまざまだ。幼虫の飼育は簡単なので、エサ切れに注意すればここまでは順調に行く個体が多い。
タイワンカブトは幼虫で越冬する個体が多いが、成虫でも越冬する。越冬態は決まっていないようで、低温になっても活動が鈍るだけでその状態で越冬する。低温にはどの程度耐えられるか確認していないが、10度程度の温度が続いても温度が上がれば問題なく成長する。氷点下になると死亡すると思われるため、冬季の保管温度は15度程度が安全な温度だろう。
蛹化から羽化
順調に成長した幼虫だが、ここで管理を間違えると死亡する個体や、羽化しても羽化不全になったりする。蛹室を作り繭から脱出し活動まで約3月かかるが、この期間は暗く静かな場所に容器を保管する。
蛹室を作り始めるのは冬季保温していない場合は4月から5月ごろになる。この頃になったらエサ交換は控え、静かな場所に保管する。やがて幼虫は蛹室を作り蛹化する。
蛹室を作ってから約2月強経つと、大体の個体は自分で蛹室から脱出してくる。蛹室から脱出した個体はすぐにエサを食べるため、脱出した個体がいないか注意しておくこと。
タイワンカブトをまともに飼育すると、年2回の発生になる。1年で数千頭に増やすことも可能なので、飼育する場合は程々の個体数にしておかないと大変なことになるため注意すること。
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