国産コガネムシ標本写真館

ダイコクコガネ

Copris (Copris) ochus (Motschulsky,1860)

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やや大型の♂ 熊本県産
左♂ 右♀ ともに静岡県産
左♂ 右♀ ともに熊本県産
大型の♂ 静岡県産


分布:
北海道、本州、佐渡島、伊豆諸島(大島、式根島、三宅島)、四国、九州、壱岐、五島列島、熊毛諸島(口永良部島、屋久島)

体長:15.7〜34.0mm

雌雄の区別:♂は頭部に1本の角がある。また、前胸背板には二対の突起がある。

生態:成虫は初夏から秋季まで活動し、放牧地の牛糞に多く見られる。夜行性で灯火に飛来することもある。

 日本に分布する糞虫の仲間では最大種。大型の雄は角が良く発達する。分布は広いが、通年放牧する牧場が少なくなったため、各地で個体数が少なくなっている。
 成虫は糞のそばに深い穴を掘り、穴の中に糞で育児球と呼ばれる卵のような糞球を作り、幼虫はその卵状の糞を食べて成長する。成虫は穴の中にとどまり育児球を守る。穴は30cm以上になることも珍しくなく、穴の近くには穴からかき出した土が盛り上がっている。
 漆黒の体と発達した角、前胸背の角など大変魅力的な形をしている。食糞群のコガネムシは小さいものが多いけれど、角を持った種類が多く、よく見ると魅力を持った一群だ。