国産コガネムシ標本写真館

チビコエンマコガネ

Caccobius unicornis (Fabricius,1798)

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左♂ 右♀ ともに兵庫県産

分布:本州、四国、九州、壱岐、沖縄本島

体長:2.6.〜3.5mm

雌雄の区別:♂は頭部中央に1本の短い角がある。

生態:成虫は晩春から初秋まで活動する。平地のオープンランドに多く見られ、各種獣糞に集まる。新しい人糞、犬糞を好む。動きは敏捷。

 エンマコガネの仲間の最小種。小型で動きが敏捷なため、糞を起こしてもすぐに直下の土中にもぐってしまうため目に付きにくい。近年非常に採集しにくくなった種で、過去見られた場所でもほとんどの場所で絶滅状態。
 本種に限らず近年見られなくなった糞虫はいくつかの種類がいる。これらの種のほとんどは昭和40年前後に相次いで見られなくなった。ちょうど衛生環境が改善させて、人間の糞が利用できなくなった時期と一致する。これらの種は人糞に対する依存度が高く、犬や牛などは本来依存する主食ではないのだろう。