国産クワガタ標本写真館

アマミマルバネクワガタ 

Neolucanus protogenetivus protogenetivus Y.Kurosawa,1976

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左 徳之島産 右 奄美大島産


分布:奄美大島、請島、加計呂麻島、徳之島

生態:8〜9月に出現する。発生初期は発生木の周辺にいるが、しばらくたつと雌や産卵場所を探して歩き回る。飛翔はできるが、移動は歩行が主体であまり飛ばない。

 マルバネクワガタの仲間で、奄美群島に分布する。他のマルバネクワガタと同様に晩夏に活動を開始する変わったクワガタで、日中は樹皮の隙間や朽木の下などに隠れている。
 国内に分布するマルバネクワガタの仲間では一番北に分布している。そのためか小型の個体がほとんどで、大歯形に相当する個体はまず見ることは出来ない。飼育しても幼虫で死亡する個体が多く、飼育の難易度は高い。

 請島産はウケジママルバネと亜種にされていたが、現在はアマミマルバネに含まれている。

 奄美大島、徳之島の全市町村で条例により捕獲が禁止されている。環境省第4次レッドリストでは絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)に指定されている。

 請島産はウケジママルバネクワガタとされることもあり、請島に生息。1994年に鹿児島県の条例で採集が禁止された。さらに、2016年には絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)に基づく国内希少野生動植物種に指定され、日本国内での捕獲や譲渡が原則として禁止されている。環境省第4次レッドリストでは絶滅の可能性が2番目に高い絶滅危惧IB類 (EN)(環境省レッドリスト)に指定されている。