国産クワガタ標本写真館

フィッシコリスマメクワガタ

Figulus fissicollis Fairmaire,1849

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中硫黄島産 生体写真ですが、標本が作れるようなったら差し替えます


分布:中硫黄島。国外では台湾からポリネシアにかけて広範囲に分布している。

生態:成虫は朽木中で1年中見られる。

 マメクワガタより小型で細身、黒褐色から黒色、眼丈突起の前方は角ばらずに丸みを帯びる。頭部はやや大きな点刻で覆われ、中央で浅くくぼみ、眼丈突起は丸みを帯びてなだらかに張り出して、後方で急に角ばる。大顎の内歯は左右ともに各一本、前胸背板は中央の浅い縦溝部と側方が点刻で覆われるが、他はごく小さい点刻がまばらにあるだけで光沢が強い。側縁は前方がわずかに波状で、後方はやや鈍鋸歯状、上翅は条溝が浅く、条溝を形作る点刻列の点刻がよく目立つ。

 以前はイオウマメクワガタと言われていたが、フィッシコリスマメクワガタのシノニムとされた。
 中硫黄島では個体数は多いようだが、採集や観察目的の入島はできないため詳細は不明。近縁種と同じような生態と思われ、幼虫は朽木に穿孔し、決まった羽化時期はないようだ。
 海外では広範囲に分布する種で、海流などで分布を広げれらる種なので、北硫黄島。南硫黄島にも分布している可能性がある。いずれの島も簡単に渡航できる島ではないので、調査も難しそうだ。

 マメクワガタとは、小型で見分けが難しそうに思うかもしれないが、前胸背の形が全く異なるので、肉眼でも見分けるのは容易。