国産クワガタ標本写真館

ヒメオオクワガタ 

Dorcus montivagus montivagus

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福島県産


分布:北海道、本州、四国

生態:6〜9月に出現し雌はヤナギやカンバの枝の樹皮をむき、雄雌で樹液を吸う。灯火に飛来することもある。

 本州中部では標高1,500m付近のブナ帯に多い。九州には体に艶がない別亜種のキュウシュウヒメオオクワガタが分布する。
 ヒメオオクワガタはブナ帯を貫く林道沿いに生えているヤナギやカンバの小枝にいることが多い。ヤナギやカンバは陽樹のためブナの原生林にはほとんど生えない。伐採用の林道などができると真っ先に生えてくる木だ。
 幼虫は地中部などの湿度が高い朽木に入っていることが多いが、かなり硬い朽木にいることが多く、食痕があっても手が出せない木も多い。成虫は採集しにくいが、場所によりかなり低標高まで分布していることがある。飼育はかなり温度を下げないと産卵しないし、幼虫は小型の個体で羽化してしまう。野外の幼虫期間はおそらく丸3年以上かかっているはずだ。