国産クワガタ標本写真館

コルリクワガタ 

Platycerus acuticollis Y.Kurosawa、1969

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群馬県産


分布:本州(群馬県、栃木県、茨城県、福島県、宮城県、神奈川県)

生態:成虫は5〜7月に出現する。成虫はブナやトネリコなど開きかけた新芽に飛来し、葉柄などをかじりにじみ出てくる樹液を吸う。

 成虫は生息地の芽吹きの頃に活動を始める。標高1,000m以上に分布するが、福島県や神奈川県では標高500m程度でも分布している。幼虫は地面に落ちた、湿度の高い材に多く見られる。

 ルリクワガタの仲間は、交接器内袋の形状を比較するという新しい手法で分類するするようになったが、交接器内袋の形状の多少の違いでは交尾の妨げにはなっていないようだ。
 その証拠に、種として分けられている個体群同士が隣接して分布している地域では、交雑帯が見られる。交雑実験では妊性のある子孫が得られ、この個体の子孫が雑種崩壊などで消滅しない限り、交接器内袋の形状の違いでは種を分ける基準にはならないことになる。交接器内袋の形状の違いで種を分けるのは本当に多角的に検証した結果、発表した物なのだろうか。都合の悪い部分には目をつぶり、こじつけで記載しているようにしか見えないのは言い過ぎだろうか。