国産クワガタ標本写真館

スジクワガタ 

Dorcus striatipennis striatipennis

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山梨県産


分布:北海道、利尻島、奥尻島、本州、粟島、佐渡島、隠岐諸島、伊豆諸島(御蔵島)、四国、九州、対馬、熊毛諸島(口之永良部島、種子島)

生態:5〜9月に出現し各種の樹液や熟果に集まる。

 低山地から産地まで分布は広い。分布は広いが生息地は局地的で、多産する林の隣の林は全くいなかったり極端な分布をしている事がある。
 灯火に飛来すると書かれている書籍があるが、ほとんど飛翔しないようで、灯火に飛来することはほとんどない。私は灯火に来たスジクワガタを採集したことはただの一回のみ。灯火に飛来したスジクワガタを採集した人はほとんどいないと思う。絶対に灯火に飛来しないわけではないが、安易な文章を引用するのは間違いの元の典型的な例。移動はおそらく歩行が主体でほとんど飛行しないようだ。
 低山地に多い種類だが、ブナ帯でもたまに見られるクワガタで、ヤナギや草本類の茎をかじり樹液を吸っている個体が観察されている。
 飼育は結構難しく、野外で採集した♀では産卵がうまくいかないことが多い。幼虫は野外ではコクワガタも入らないような朽木から出てくることがあるが、幼虫採集が困難な種類ではない。コクワガタとはだいぶ好みが違うようだ。