国産蝶類標本写真館

ミカドアゲハ 

Graphium doson

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沖縄本島産 表面
沖縄本島産 裏面
石垣島産 表面
石垣島産 裏面

分布:本州(中部以西)、四国、九州、南西諸島。

生態:本州から九州では年2回、南西諸島では年4回程度発生する。飛び方は敏速で、花によく集まり湿地で吸水も行う。

食草:オガタマノキ。タイサンボクにも幼虫が見られる。

 本州では神社に植えられたオガタマノキに良く発生している。そのために付いた名前がミカド(帝)アゲハ。本州から九州ではそれほど多い蝶ではないが、南西諸島では普通に見られる。
 アオスジアゲハより羽の紋の色は薄い。飛び方が早く捕まえにくい蝶だが、♂は良く湿地に降りて吸水している。体温を下げるためとか、ミネラルを補給するためとか言われるが、本当の目的は何なんだろうか。
 裏面の色には、後翅の白斑に囲まれた部分と腹部に近い内縁および付け根に近い1ヶ所の斑紋がオレンジ色の黄斑型と赤色の赤斑型の二つの型がある。
 八重山諸島の個体はそれ以北の個体に比べ青黄色帯の青みが強く、別亜種とされる。