国産蝶類標本写真館

クロコノマチョウ 

Melanitis phedima

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佐賀県産 秋型♀ 表面
佐賀県産 秋型♀ 裏面

分布:本州(中部以南)、四国、九州、種子島、屋久島

生態:通常は年3回、本州の分布北限近くでは年2回。6月から11月に見られ、成虫は樹林内部や周辺部の薄暗い場所を好んで生息する。活動時間帯は夕刻で、日没直前に緩やかに飛び回る。熟果や動物の糞などに飛来し吸汁する。

食草:ジュズダマ、アブラススキ、チジミザサ、アシボソなどのイネ科、カヤツリグサの仲間からも幼虫が見つかる。

 夏型と秋型があり、夏型の前翅端は丸いが、秋型では突出する。秋になると個体数が多くなる。
 大型のヒカゲチョウの仲間。分布の北限は従来は静岡県だったが、最近では関東地方でも越冬した個体が見つかっている。飛翔力は強く、樹間をすり抜けたり常緑樹を飛び超えたりして、樹液や熟した柿の汁を吸いにくる。日中は樹間の地面近くで休息することが多く、不活発。 積雪地帯での越冬は難しいようだ。