国産蝶類標本写真館

カバマダラ 

Anosia chrysippus

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沖縄本島産 ♂表面
沖縄本島産 ♂裏面
沖縄本島産 ♀表面
沖縄本島産 ♀裏面

分布:奄美大島以南の南西諸島。本州以南で一時的に発生することがあるが、年を越して発生することはほとんどなく、迷蝶とされる。

生態:多化性で特定の越冬態はない。年6〜7回の発生と思われる。食草が自生している地域の畑地や荒地の周囲を緩やかに飛翔し、ランタナ、トウワタなどの花で吸蜜する。

食草:トウワタ、フウセントウワタ、本州で一時的に発生するときはガガイモ

 成虫は、各種の花でよく吸蜜する。体内に毒を保有しており、その危険性を知らせるためか、非常にゆるやかに飛翔する。幼虫時に体内に蓄積した有毒成分を成虫になってもなお持ち続け、鳥などの捕食者に同種が食われるのを防いでいる。ツマグロヒョウモンの♀、メスアカムラサキの♀はカバマダラへの擬態。
 迷蝶の記録は各地に多い。飛翔力が強く、滑空するような飛び方をするためか、遠くまで飛んでいくことがあるようだ。南西諸島でも普通に見られる島が多いが、八重山諸島ではあまり多くない。