国産蝶類標本写真館

オオゴマダラ 

Idea leuconoe

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石垣島産 ♂表面
石垣島産 ♂裏面

分布:沖縄本島以南の南西諸島

生態:多化性で特定の越冬態はない。八重山諸島では通年発生している。沖縄本島では3〜11月に見られる。成虫は海岸付近の樹林内に多く、梢上や薄暗い樹林内を縫うように緩やかに飛び。トベラ、ミカン類、タイワンウオクサギなどの花で吸蜜する。

食草:ホウライカガミ

 日本のチョウとしては最大級。翅は白地に黒い放射状の筋と斑点がある。ゆっくりと羽ばたきフワフワと滑空するような飛び方をする。国内には似たような種はないため、そのような飛び方をしているのは本種のみ。その飛び方と羽の模様が新聞紙が風に舞っているように見える。
 ♂の成虫の腹部先端には、ヘアペンシルというブラシのような器官がある。これはマダラチョウ類に共通する器官で、フェロモンを分泌し、♀を引きつける働きがある。♀を見つけたオスはヘアペンシルを広げて♀の周囲を飛び回る。成虫の寿命も長く、羽化してから数ヶ月、条件がよければ半年ほど生き続けるようだ。