国産蝶類標本写真館

タカネキマダラセセリ 

Carterocephalus palaemon

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長野県産♂ 表面
長野県産♂ 裏面
長野県産♀ 表面
長野県産♀ 裏面

分布:本州(飛騨山脈と明石山脈)

生態:年1回、6月下旬から7月中旬に現れる。成虫は亜高山帯の林縁の草地に多く、晴天時に草上を活発に飛翔する。キオン、シシウドなどの花で吸蜜する。

食草:イネ科のイワノガリヤス。

 本州のみに分布する高山蝶とされる種。飛騨山脈の2,000m近辺の高山帯と、明石山脈の仙丈ケ岳の2,000m以上の高山帯に分布する。
 卵から成虫まで足掛け3年かかり、2度の冬はともに幼虫で越冬する。
 分布は北アルプスと南アルプスと狭く、発生地も限られているが、アルプスの中腹の草付きは安定した環境で発生時期を合わせればかなりの確率で見ることができる。天気の良い日は活発でなかなか観察しにくいが、朝夕や曇で日射しが陰ると止まることが多いため観察のチャンス。その代わり、ほとんどの分布地はかなりの距離を歩かなければならない。この時期の高山帯は晴れれば非常に気持ちよく、各種の花が咲き乱れ百花繚乱、すばらしい景色が待っている。
 ほぼ全ての地域で保護されているため、採集禁止となっている。画像の個体は北アルプス産の昔の個体。