国産蝶類標本写真館

クモマツマキチョウ 

Anthocharis cardamines

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山梨県産♂ 表面
山梨県産♂ 裏面
山梨県産♀ 表面
山梨県産♀ 裏面

分布:本州の中部山岳地帯

生態:年1回。5月中旬から現れるが、高山地帯では7月になってから発生する。成虫は晴天に日に限って活動し、渓流沿いの崖や川原などの日当たりが良い場所を好み、スミレ類やハタザオなどの花で吸蜜する。

食草:ミヤマハタザオ、ハタザオ、イワハタザオなどのハタザオ類。蕾、花、種子を好んで食べ、葉は食べない。

 南アルプスと八ヶ岳の個体群と、北アルプスの個体群は別亜種とされている。前翅中室の紋が南アルプスと八ヶ岳の個体群はくさび状、北アルプスの個体群は円形になる。
 年1回、早春に現れる春の蝶。残雪が残る山の渓流沿いなどに雪解けとともに現れる。晴天時にしか活動しないため、気持ちよく真っ青に晴れ渡った空の下、残雪の残る山を背景にして渓流沿いの川原を飛翔するこの蝶は自然のすばらしさを感じさせてくれる。