国産蝶類標本写真館

ツマキチョウ 

Anthocharis scolymus

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東京都産♂ 表面
東京都産♂ 裏面
千葉県産♀ 表面
千葉県産♀ 裏面

分布:北海道、本州、四国、九州、屋久島

生態:年1回。3月下旬から現れるが、高山地帯では6月になってから発生する。成虫は山裾や林縁、畑地の周辺など、日当たりが良い場所を好み、スミレ類やアブラナなどの花で吸蜜する。

食草:ハタザオ類、イヌガラシ、タネツケバナ、などのアブラナ科。蕾、花、種子を好む。

 早春に現れる蝶で、桜の開花時期とほぼ同じ時期に現れる。晴天時に活動し、畑地の周辺や草原の周辺を飛んでいる個体を良く見かける。ほとんどの地域で普通に見られる蝶だが、翅先端のオレンジの紋は飛んでいるときにはあまり目立たない。
 飼育するとかなりの頻度で翌春に羽化せず、さらにもう一年蛹のまま越夏〜越冬し翌々年春に羽化することがある。その場合でもまず羽化に失敗するようなことはなく、通常と変わらないものが羽化する。氷河期の生き残りと言われることがあるが、かなりの環境変化があっても生き残る戦略なのだろうか。