国産蝶類標本写真館

リュウキュウウラボシシジミ

Pithecops corvus

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西表島産 ♀表面
西表島産 ♀裏面
 
分布:沖縄本島(北部)、八重山諸島(石垣島、西表島)。

生態:多化性で八重山諸島では2月から11月まで見られる。成虫は薄暗い樹林内の日溜まりや、路傍などの下草が生えた地域に生息し、樹林内を緩やかに飛翔する。樹林内に生えた草本の花で吸蜜する。

食草:ミソナオシ、トキワヤブハギの花、蕾、実。

 国内では南西諸島の一部のみに分布する。樹林内のみに生息し、樹林内から出ることはない。薄暗い環境を好み、ツシマウラボシシジミより不活発ですぐに下草に止まる。
 西表島は深い原生林に覆われている。島の内部に入るには川をさかのぼっていくのが簡単だ。樹林内は下草があまりないため飛翔はしやすいだろうが、食草は日が届かないため、渓流周辺や木漏れ日が当たるような空間に多い。この種はその様な原生林帯の中を飛んでいる。
 裏面後翅には大きな黒点があり、容易に区別ができる。ツシマウラボシシジミの♂は翅表が紫青色になるが、本種は黒一色。