国産蝶類標本写真館

ヤエヤマムラサキ 

Hypolimnas antilope

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石垣島産♂ 表面
石垣島産♂ 裏面
石垣島産♀ 表面
石垣島産♀ 裏面
 
分布:八重山諸島。迷蝶としての記録は本州以南の各地にある。八重山諸島でも発生しない年もあるため、土着ではないかもしれない。

生態:多化性で夏から秋に多くなる。成虫は樹林や畑の周辺などに見られ、マダラチョウのように滑空飛翔し、各種の花で吸蜜する。♂は占有行動をとる。

食草:オオイワガネ

 この種は特異な習性が知られている。♀は一度に数百個の卵を産み、♀は産卵の後、その場を離れず卵を守りながら死んでいく。
 毒があるマダラチョウを食べた鳥は二度と似たような蝶は食べないといわれている。この蝶は毒をもっているマダラチョウに擬態しているため、卵や孵化した幼虫を守っていると考えられている。擬態しているマダラチョウはルリマダラの仲間のようだ。
 ♀の翅表は怪しく暗青に輝き、なかなか見事だ。