国産セミ標本写真館

クマゼミ 

Cryptotympana facialis

戻る

左♂ 右♀ ともに石垣島産

分布:本州(関東地方南部以西)、四国、九州、奄美大島を除く南西諸島

全長:61〜70mm

生態:本州から九州では7月に現れ、9月まで見ることができる大型のセミ。平地から低山地に普通に見られる。

 分布の北限は関東地方の三浦半島付近だったが、公園や街路樹などへの植物の移植など人為的な原因により東京周辺などでも声を聞くようになった。
 鳴き声は「シャアシャア」と聞きなされる。非常に活動的な鳴き方をし、音量は力強くかなり大きい。1本の木に多数の個体が群がるようにとまる傾向があり、相当うるさい。
 晴天時は午前中6〜7時頃鳴き始めて11時頃鳴き終わり、 午後以降はほとんど鳴かない。

 クマゼミは本州から八重山諸島まで広く分布しているが、奄美大島には分布していない。セミは単純にその地域が大陸などとつながっている時代に分布を拡大したと思われるが、南海の孤島の大東島に分布しているダイトウヒメハルゼミなどの例もあり、一概には言えないようだ。