国産セミ標本写真館

ツクツクボウシ 

Meimuna opalifera

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東京都産 ♀

分布:北海道、本州、四国、九州、屋久島

全長:♂42〜46mm、♀40〜44mm

生態:早いところでは7月上旬から見られるが、個体数が多くなるのは8月上旬からと、やや遅めに現れる。ピークは8月下旬から9月上旬頃。羽は透明で体は濃いグレー、胸部には濃い緑地に黒い紋がある。新鮮な個体は腹部が金粉の様な微毛に覆われている。

 鳴き声が特徴的で、ジ〜〜という前奏に続いて、オーシーツクツク、オーシーツクツクを14〜15回ほど繰り返しながらテンポを早め、最後だけオーシーと尻上がりに発音してから今度はオシヨーーシを2〜3回繰り返し、ジ〜〜〜〜〜という後奏で終わる。世界的に見ても最も複雑で音楽的な鳴き方をするセミ。
 このセミが現れると夏の終わりが近い。分布は広く、平地から山地までの森林に幅広く生息する。東京などの市街地でも普通に発生するが、本来は森林性のセミであり、薄暗い森の中や低山帯で多くの鳴き声が聞かれる。成虫は特に好む樹種はなく、各種の木に止まる。警戒心が強く動きも素早いが、木の枝や 幹などの低いところにもよく止まるので 採集は難しくない。