国産甲虫標本写真館

オオヒョウタンゴミムシ 

Scarites sulcatus

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静岡県産

分布:本州、四国、九州。

体長:28〜38mm(大顎は含まない)。

生態:海岸や河原の砂地に住み、深い坑道を掘り日中は坑道で休み、夜間活発に活動する。日没後に地表に出てハマベハサミムシなどの昆虫やオカダンゴムシなどの小型甲殻類の死骸を食べる。また動きの鈍い昆虫・甲殻類などを捕えて捕食することもある。

  大顎も含めると大型の個体は50mmを超えるものもいる。この種を採ってみたいと子供のころから図鑑に載っている標本を見て思っていた。
 「遠州灘で夏に採れるらしい」と聞いたのは今から30年以上も前の学生時代の夏休み。車もなかった当時は東海道線に乗り「遠州灘」だけを頼りに新居町と言う駅で降りた。海岸まで歩き流木やゴミなどの下を探してみたが、真夏の炎天下の海岸は直射日光にさらされとても長居できる状態ではない。もちろんこの種の影も形もない。やむ終えずトラップをかけ、夕暮れまで時間をつぶし再度海岸に行ってみた。涼しくなった海岸ではカップルが寄り添い、下手に歩いていると何か言われそうなので早々と退散、翌早朝トラップの回収をした。トラップには結構な数のこの種が入っていて、やっと溜飲を下げることができた。