国産甲虫標本写真館
クロヒラタシデムシ
Phosphug atrata (Linnaeus, 1758)

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左♂ 右♀ ともに北海道広尾郡産 |
分布:北海道、本州(北部)。
体長:11〜16mm
雌雄の区別;♂は前符節が広く,♀は前符節が細い。
生態:北海道では普通にみられる。本州の記録は東北地方の山地が主。中部山岳には分布していないようだ。
陸貝が主食。頭部は細長く突出し陸貝を食べるのに適している。地表よりも草の上などで見ることの方が多い。
クロヒラタシデムシはカタツムリを食べると書かれている書物が多いが、クロヒラタシデムシは頭部だけは細長くなっているものの、前胸部は幅広。大顎もカタツムリの殻を噛み砕くことが出来るほど発達していない。そのため、カタツムリが殻の奥深くに入ってしまったら食べることはできそうもない。
クロヒラタシデムシの体形を考えればエサにしている陸生の貝は、殻が薄いうえに殻口が広く、軟体部が奥にほとんど引っ込むことが出来ないオカモノアラガイが主食だろう。
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