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ダイトウヒラタクワガタ
Dorcus titanus daitoensis

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 ヒラタクワガタの亜種で、大東諸島に分布している。小形の亜種で、大型の個体でも野外産は60mmを越えない。体色も茶色味をおび、小型の個体は太陽光ではワインレッドに見える。大顎、体型も特異な形をしていて、太短い体型をしている。
 成虫はほとんど後食しないようで、幼虫はモクマオウなどの朽ち木に入っている。
 飼育はヒラタクワガタと同様で、♂は他のヒラタクワガタと同様に、交尾をいやがる♀を攻撃することがあるが、他の亜種と比べるとおとなしい個体が多い。また、多産で飼育しやすい亜種だ。飼育方法はこちら(飼育方法ヒラタクワガタ)を参考にしてください。


 大東諸島は沖縄県に属しているが、南西諸島から遙かに離れた太平洋上にぽつんと浮かぶ島々。南大東島は沖縄本島から東方に372km、周囲約21km、人口約1,400人、北大東島は南大東島から北に約8km離れた島で、周囲約18km、人口約500人と南大東島より少し小さな島。大東島という名前は、沖縄の古人が、遙か東の海の彼方にある島という意味の島言葉「ウフアガリジマ」からきていると言われる。 南北大東島は、遠く海上から眺めると、あたかも水平線に一の字を書いたような扁平状に見える島である。 しかし島の内部は、周囲が環状丘陵地を形成し、中央部はくぼんで盆地状となり、一見火山島を思わせるような様相を呈している。 実際は火山島ではなく、環礁が数回の隆起を経てできたサンゴの島である。 島の地質学的な歴史は古く、大東諸島は約4800万年前、現在のニューギニア諸島付近で火山島として誕生したと言われている。約4200万年前に沈下し、火山島の頂上にサンゴ礁が堆積しながら、フィリピン海プレートに乗って北上を続けたが、約600万年前に隆起し、現在の位置まで移動を続けてきた。今でも年間約5cmずつ沖縄本島に向かって移動を続けている。南大東島と北大東島の間の海は水深1,000m以上の海がある。火山活動が活発な時代に出来た二つの頂上が同じプレートに乗って移動してきた島だ。島を取り囲む険しい岸壁が上陸者を拒み続けてきたため、明治時代になるまで全くの無人島だった。明治時代以降に開拓者によって開拓されてきたが、それまでは大木が茂る、鬱蒼とした森林が全島を覆っていたらしいが、現在はその面影はほとんど残っていない。
 そんな南北の大東島には、空路と航路がある。空路は毎日、航路は週に一便程度、空路だと沖縄本島から約1時間、航路だと約13時間で渡ることができる。空路を使えばアクセスは良いが、大東諸島は台風の通り道、台風が来ると長期の島流しになる。台風シーズンに行く方は、それなりの覚悟をして行ってください。
 ダイトウヒラタは変なクワガタだ。有史以前は原生林に住んでいたはずで、その頃も同じ様な生活をしていたんだろうか。今は原生林はなく、モクマオウなどの朽ち木で細々と生活をしているが、樹液に来ない(樹液自体ほとんどないが)、灯火に来ない(飛翔しない)で、朽ち木近くでほとんど後食しないで繁殖を続けているようだ。成虫は太陽光の下ではワインレッドに見え、ヒラタクワガタとしては異様な感じがする。幼虫はそこそこ大きくなるが、幼虫時代に蓄えた栄養で生活できる様に進化したようで、羽化してくる成虫は幼虫のサイズほど大きくならない。原生林があったならば、樹液を吸うか、細枝の樹皮を剥いで樹液を吸うことは可能だったはずだが、本来の生息環境では普通のヒラタクワガタの様な行動を制限するような要因があったとしか考えられない。案外、今は原生林が無くなってしまったため絶滅してしまったが、もっと大型のヒラタクワガタがいて、いい環境に出ることが出来ず特殊な生態になってしまったのかもしれない。ツシマヒラタクワガタとチョウセンヒラタクワガタの関係を見ると、そんな関係に見えなくもない。原生林があった当時の、本来の生態がわからないのは残念だ。
 南北の大東島に分布しているが、環境が良くないためだろうか個体数はやや少ない。飼育してみると繁殖力は強いクワガタなので、環境が良かった当時はもっと個体数が多かったことが推測できる。林が残っている場所や、クリークなどの湿度が高い場所のモクマオウの硬めの朽ち木などに入っている事が多いが、本来好む環境はヒラタクワガタと同じ様で、柔らかめの朽ち木を好む。マット産みの傾向が強いため、土中に潜って朽ち木の周辺に産卵するタイプだろう。


                
南大東島産43mm 南大東島産43mm

                
南大東島産42mm 南大東島産42mm

                
南大東島産♀ 南大東島産♀


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