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ヒメテナガコガネ

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飼育難易度 ★★ ★やさしい〜★★★★★難しい
飼育のポイント 高温に注意。

成虫の飼育 転倒すると弱るので、起き上がれるように足がかりを入れる。
成虫飼育温度 25度前後、乾燥には弱いが、低温には強い。
成虫の寿命 活動開始後約3月。
産卵部位 マット内。
ペアリング 雌雄同居で問題ない。雌単独で産卵させる場合は定期的に交尾させる。
産卵数 30〜60卵。
幼虫飼育 カブト用マットで十分に成長する。
幼虫の管理温度 できれば夏季25〜30度、冬季は15度を切らないようにすると1年で羽化する。冬季温度が低いと幼虫期間は2年になる。低温には強く、10度以下でも問題はない。
幼虫飼育容器 大型の個体で.1.0リットル程度。
幼虫期間 ほとんどの個体は約1年。飼育温度によって2年になることがある。
蛹化時の注意 蛹室を作りはじめたら高温、乾燥に注意。
羽化後活動までの期間 羽化後2週間程度で蛹室を脱出する。
活動開始後、産卵までの期間 活動開始後すぐに交尾、産卵可能となる。


成虫の入手
 以前は標本も手に入らないような希種だった。ヨーロッパでブリードされたトルコ西部の個体が出回るようになり、それ以来生体が手に入るようになった。したがって野外産が入荷する可能性はまずない。今出回っているのは全て累代個体で、割と簡単に増えるため手ごろな価格で入手できる。累代個体でも産卵数や成長に問題はなく、当たり外れがないためにテナガコガネの入門種としてはちょうどいいかもしれない。雄は大型のテナガコガネと同様に、前足を使って威嚇、攻撃する。
 普通に室内で累代すると1年で一回の周期になるが、本来の生息地では2年で一周期のようだ。生息地は山岳地で夏季の温度は高くても25度程度で、冬季はかなり寒い地域に生息しているようだ。そのため飼育中の温度を低めにすると2年で羽化することになる。1年のサイクルにしたい場合はあまり低温で飼育しないほうが良い様だ。

産卵セット
 成虫は活動を開始すれば交尾、産卵が可能となっている。雄は雌を攻撃することはないため、雌雄同居で問題ない。交尾回数が多いほうが産卵数が多いようで、特別な理由がなければ最後まで雌雄同居で飼育したほうが良い。
 産卵容器は大きめの容器が良く、プラケースならば大、あるいは小型の衣装ケースでも良い。ケースにマットを7分目まで入れ、マットの表面にエサ台と転倒しても起き上がれるように木片や樹皮などとエサ台を入れておく。よく活動する種類なので、マットの表面積は広いほうが良い。マットはカブトムシのように底の部分を押し固め、中層はやや強め、上層は緩めにつめる。過湿にならない程度の、水分はやや多めの状態にしておく。マットの底面が黄色くなるようだと湿度が多いためにマットが腐っている状態になるが、この状態だと産卵しないためマットを交換する。
 産卵に使うマットはカブトムシ用のマットで良いが、粒子が細かい方が産卵数が多い。カブトムシ用マットを使用する場合は軽くミキサーなどで細かくしてやったほうが良い。コガネムシ用のマットを使う場合はそのままで良い。
 卵はカブトムシと違いマットの中にばら撒くように産み付けられている。幼虫になってから回収しても良いが、幼虫で回収する場合は20日程度で新しい産卵セットを作り親を移し変える。卵で回収する場合は10日毎にマットを大きな衣装ケース等に空け、マットを少しずつ崩しながら卵を回収する。回収した卵はマットに軽く埋めるような状態で保管しておくとほとんどが孵化する。産卵された直後の卵はラグビーボール状で、孵化直前には球形にふくらむ。卵はあまり大きくなく直径3mm程度のため幼虫が孵化してから回収したほうがいいかもしれない。卵で回収しても孵化率はよく、傷つけない限り孵化する。

幼虫飼育
 産卵された卵は約30日程で孵化する。孵化当初の幼虫は1cmに満たない程度の大きさだが、体が固まるとマット内にもぐっていく。初令幼虫は500ccの容器で十分だが幼虫は成長が早く、初令、2令の期間はそれぞれ30日程度だ。幼虫は最初は500cc程度の容器に、2令の後期あたりに1リットルの容器に入れ替えてやる。幼虫の食欲は旺盛で、エサのマットは小型の容器だとすぐに糞だらけとなってしまう。小型の容器で飼育している場合は頻繁に確認して、糞が多くなっているようだったらエサのマットを交換する。初令で500ccの容器に入れ、2令後期に1リットルの容器に入れ替え、その後3月後にエサ交換すると蛹化までそのままいくことが多い。容器にマットを入れるときは、クワガタのようにマットを硬く詰める必要はなく、軽く抑える程度にする。
 幼虫に与えるマットはカブトムシ用マットでかまわない。幼虫は秋までに終令になり終令幼虫で越冬する。越冬中の幼虫は低温には強いが、あまり低い温度で完全に休眠させてしまうと幼虫期間が2年になる。冬季の間は幼虫が活動できる温度で保管していたほうがいい。夏季はできれば25度以下、冬季は15〜20度程度が良い様だ。
 終令幼虫は春に温度が上がり始めると、蛹室を作る場所を探すためマットの上を徘徊するようになる。気にしなくてもそのままマットの中にもぐって蛹室を作ることが多いが、容器の底を固く押し込んでやると固い部分で蛹室を作る。蛹室は容器の側面に作ることが多く観察しやすい。この時にプリンカップのようなやわらかい容器で飼育している場合は、容器の側面に穴を開けてしまうことがある。やわらかい容器で飼育している場合は、固い容器かガラス製の容器に移し替えたほうが良い。ヒメテナガコガネは大木の洞にたまったフレークを食べているが、蛹化するときは大型のテナガコガネと同様に木質部を削って蛹室を作っていると思われる。徘徊したり容器の側面をかじる行動は蛹化する場所を探す行動で、固い部分を探しているようだ。大型の容器が使える場合は、クワガタの産卵木などの朽木を入れておくと朽木に蛹室を作る。
 この種は初令から3令の初期まで集団飼育しても大丈夫だが、終令末期に集団飼育していると共食いのためか個体数が減っていく。プラケースの大程度の容器に終令末期の個体を12頭入れておいたが、羽化したのは4頭だった。幼虫は跡形もなくいなくなっていたため、安全のため早い時期から単独で飼育したほうが良いようだ。

蛹化から羽化
 蛹室を作った幼虫はその中で約1月弱静止し蛹になる。蛹は約3週間で成虫が羽化する。前蛹から蛹の時期はあまり高温にならないようしないと羽化不全になりやすい。通常の蛹化時期は温度が上がり始める4月ごろになるため、特別に温調する必要はなく、室内飼育で大丈夫な頃だ。前蛹から羽化までは暗くて静かな場所に保管しておく。無事に羽化した成虫は2週間あまりで蛹室から脱出し、活動を開始する。



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