国産ヤママユガ標本写真館

クロウスタビガ 本州亜種

Rhodinia jankowskii hattoriae

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長野県産 ♂
 
分布:本州,四国。

開張:80〜90mm。

生態:年1回、9月〜10月に発生する。成虫は樹林周辺や林内の空間に多く見られ、夜間灯火に飛来する。

食草:ミカン科のキハダ。

 年1回秋遅くに現れる。北方系の蛾で秋に発生するヤママユガの仲間。ハート型の翅にある半透明の窓が特徴。山地性の傾向が強い。
 本州の山地帯では10月になると夜間は冷え込みが強くなってくる。そんな寒くなった時期に見られる種で、灯火に飛来した個体を見ることが多い。

 秋深くなった11月、入笠山に行った。山頂近くの公衆トイレに「蛾がいるよ」と一緒にいた仲間が教えてくれた。外は寒く、厚い上着を着ていないと野外では過ごせない寒い時期に、どんな蛾がいるのかと思って見に行った。そのときにいた蛾がヒメヤママユとこの蛾だった。クロウスタビガは時期が遅かったせいか、かなり飛び古した個体しかいなかったが、こんな寒い時期によく飛べるなと感心した。