国産オサムシ標本写真館

アワシマクロオサムシ
Carabus albrechti awashimae

戻る


分布:
粟島

生態:広葉樹林などの湿潤で、日中もやや暗い環境を好む。成虫は崖や朽木内に孔を穿ち、その中で単独で越冬する。日中は地表の落葉下などに潜み、夜間盛んに徘徊して餌を探す。歩行は敏速で、活動に活発する。後翅は退化していて飛翔できない。

 粟島に分布するクロオサムシの亜種。越冬成虫が3月下旬〜5月上旬、新成虫が6月下旬〜10月に見られる。多くの地上性の小形動物を餌としているが、ミミズやカタツムリ、鱗翅目幼虫などを好む。また、カエルやトカゲ、ヘビなど小動物の死骸にも集まる。

 粟島は新潟市の北方63km、村上市・岩船港の北西35kmに浮かぶ島。周囲23kmあまり、人口は500人弱の島で、村上市の岩船港から高速船とフェリーが出ている。鯛釣りが有名で、岩場も多く大物を狙ってたくさんの釣り人が訪れる。透明度の高い海は海水浴にも人気が高く、観光船やレンタサイクル、キャンプ場なども整備されている。
 標高265メートルの小柴山を中心に島のほとんどが山地で占められている。海岸線は東海岸は平坦であるが、西海岸は奇岩が多く立ち並ぶ断崖絶壁となっている。また、山地の東海岸が杉や竹で覆われているのに比べ、西海岸は日本海の強風の影響で樹木はほとんど発達していない。粟島にはマイマイカブリ、クロオサムシが分布しているが、ともに特産亜種になっている。


新潟県粟島産