国産オサムシ標本写真館

イワタオサムシ
Carabus arrowianus matsunagai

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分布:
静岡県(磐田原台地)。

生態:成虫は雑木林やその周辺に生息し、幼虫、成虫ともミミズを主食とする。越冬態は成虫で、崖の肩の部分で越冬することが多い。成虫は越冬後に交尾、産卵を行う。

 ミカワオサムシの磐田台地に分布する亜種。♂交尾器はカケガワオサムシと比べ、太く長い。
 イワタオサムシは磐田原台地に隔離されたミカワオサムシが特化した個体群で、磐田原台地は今から約13万年前に、天竜川が作った平野面が台地表面として残ったもの。南北11km、南端では東西5km程度、神増原(標高130m)付近から南に傾斜し、新幹線(標高2.5m)付近で沖積平野となる。台地西縁は、天竜川によって激しく削られたため、南北に直線的な崖となっている。一方東縁は、太田川や小河川による浸食であったため、西縁ほど激しく削られず、複雑に丘陵と谷が入り組んだ地形となっている。河川にはさまれた台地状の地形に隔離された個体群だが、河川により周辺との交流が絶たれた結果、特化した個体群のようだ。
静岡県産