国産オサムシ標本写真館

ミヤマカタビロオサムシ
Charmosta lugens

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分布:北海道、本州(中部以北)。

生態:成虫は夏季に見られる。夜行性で蛾の幼虫を主食としていると思われるが、詳しい観察例はない。成虫は灯火に飛来する。

 カタビロオサムシの仲間だが、国内で採集されているのは北海道、青森県、岐阜県などの数例しかない。偶産種にしては内陸で採集されているため、移入された個体とは思えない。寒冷地を好む種のようなので、中部以北の山岳地帯で採集されるカタビロオサムシには注意してほしい。
 画像の個体は黒竜江省のハルピン市街で灯火に来た個体。ハルピンの観察では成虫は8月に現れ、灯火に良く飛来していた。成虫越冬した個体が越冬開けに交尾、産卵し、夏季に新成虫になったと思われる。
 ハルピン市街は街路樹はあまりない。市街地をはずれても樹上性の種が生息できるような環境ではない。市内に松花江という河川があるが、河川敷が主な生息地なのかもしれない。そうなるとエゾカタビロオサムシに生態は近いのかもしれない。

中国黒竜江省産