国産オサムシ標本写真館

オオルリオサムシ
Acoptolabrus gehinii gehinii

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分布:
北海道(道央南部)。

生態:主に山地帯に分布し、幼虫、成虫ともカタツムリが主食。越冬態は成虫で、成虫は越冬後に交尾、産卵を行う。まれに幼虫でも越冬することがある。

 オシマルリオサムシ、アイムキンオサムシと共に北海道に分布する美麗種。色彩の変異や、体型の変異が多く、分布する地域によりいくつかの亜種に分けられている。オオルリオサムシが原亜種になる。
 晩夏に羽化した新成虫は、翌年越冬後に産卵する。交尾、産卵後は死んでしまうため、夏の一時期はほとんど見ることが出来なくなる。新成虫は後食しないと成熟しないようで、羽化したての新成虫は上翅が軟らかい。この種は土中で越冬する事が多い。
 原亜種のオオルリオサムシは同じ亜種でも地域により変異がある。色彩は地域により変化が大きく、分布する地域により出現する色彩がかなり異なる。色彩などの変異は、分布が連続しているため徐々に置き換わってくるようだ。
 またそれぞれの亜種の境界上にはお互いの亜種の特徴を持った個体が見られる。下の画像は石狩移行帯と言われる地域の個体で、原亜種のオオルリオサムシと、キタオオルリオサムシの亜種間雑種が見られる地域の個体。お互いの特徴や色彩が様々に現れる。
左一頭 銭函産 右二頭 千歳市産
左から樺戸郡産 夕張市産 岩見沢市産