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マメクワガタ
Figulus punctatus

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分布:山口県、紀伊半島、四国の南沿岸部、九州の海岸沿い及び周辺島嶼(対馬、五島列島、男女群島、天草下島、屋久島、種子島、口永良部島、トカラ諸島、黒島)、奄美大島、徳之島、沖縄本島及び周辺の島嶼、石垣島、西表島、伊豆諸島(神津島、御蔵島、三宅島)など
形態:頭楯は中央が浅く湾入し、その両側は葉片状に突き出す。複眼の縁取りは前方に向かって狭まり、前角には丸みがあって角張らない。頭部の中央は大きくくぼみ、粗大な点刻を散布しその両側は不規則に隆起する。大顎は太短く、内歯を備える。前胸背板の中央の縦溝は太く短い。側縁はほぼ並行で中央より後方で弱いギザギザがある。
生態:朽ち木中に集団で生活し、ほぼ一年中見られる。幼虫も同じ朽ち木から発見される。幼虫は成虫と同じ朽ち木に見られ、晩夏から秋に新成虫が羽化し、新成虫は越冬後に活動する地域が多い。


 昆虫の分布拡大はどのように行われるのだろうか。蝶などの羽がある種は飛翔して分布を広げることが出来る。マダラチョウなどの上昇する習性がある種や、滑空する習性がある種は相当遠くまで採集された記録がある。昆虫ではないが蜘蛛は秋になると空中に糸を出し、風に乗って移動する。クワガタは陸地ならば飛翔である程度の距離は移動できるので少しずつでも分布を拡大していくことは出来るが、離島などはどのように分布を拡大していったのだろう。幼虫などが入っている朽ち木が海流に乗って移動したと言われることが多いが、海流に乗って移動することは簡単ではないし、偶然に偶然が重なって分布していない島にたどり着いたのだろうか。マメクワガタやチビクワガタではダイトウマメクワガタやオガサワラチビクワガタがそれぞれの分布地で別種として区別されているが、ダイトウマメクワガタは明らかにマメクワガタの系統で、南西諸島に広く分布しているマメクワガタの中で、ダイトウマメクワガタだけが別種として区別されている。気候の条件などが違えば特化しやすいことは容易に推察できるが、ダイトウマメクワガタはかなり古い時代に原種のマメクワガタが流れ着き、その後マメクワガタが新たに流れ着かなかったため特化したと考えて良いんだろうか。そうなると南西諸島のマメクワガタは島毎に特化した形態を持っていないため、思っている以上に各島間の交流があるのかもしれない。大雨などで生息している木が海まで流されることは数年に一度は必ず起こっているが、その木が違う島に流れ着く確率はどの位の物だろう。また、木の中で成虫か幼虫が生き残っていなければならないが、この確率もかなり低いはずだ。偶然と言ってしまえば簡単に片づけられるが、想像もできない事が重なって今の分布になっているんだろう。
 マメクワガタは日本の沿岸を流れる黒潮に沿って分布している。海流の流れと一致するため、海流によって分布を広げたと言われている。体長10mmほどの小さなクワガタだが、思っている以上に環境に対する適応性は強いのかもしれない。チビクワガタより肉食性が強く、同種の個体でも弱っている個体がいるとすぐに食べられてしまう。チビクワガタと一緒に飼育すると、チビクワガタは生き残ることが出来ず、マメクワガタだけが生き残る。チビクワガタとマメクワガタは似たような種類で、分布も重なっているように見えるが、実際に両種が混生している産地はきわめて少ない。習性の違いによりマメクワガタの方が分布を広げる力が強いのかもしれない。鹿児島の城山はチビクワガタとマメクワガタの数少ない混生地として知られていた。以前はチビクワガタが山の中腹以上に、マメクワガタが低いところに分布していたようだが、近年はマメクワガタの方が遙かに個体数が多く、チビクワガタはほとんど見られなくなってしまった。マメクワガタは肉食性が強いため他の種類の成虫や幼虫を駆逐してしまい、チビクワガタは分布する場所が少しずつ狭くなってきているようで、城山で見られなくなる日も近いようだ。肉食性が強いのは成虫だけで、幼虫は平和主義で共食いなどは全くしない。生態はチビクワガタとほとんど同じだが、飼育してみるとマメクワガタの方が飼育しにくい。

    
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