世界のクワガタ、カブトムシ、コガネムシの飼育情報AtoZ
世界のクワガタ、カブト、コガネの甲虫生体、飼育用品の専門店
甲虫専門店だからお届けできる確実な生体と、オリジナルの飼育用品を初め、安心して使える飼育用品を取り揃えています。
トップページ  飼育方法  生体写真  標本写真  注文方法  法律に基づく表示 
昆虫ゼリー 発酵マット 昆虫マット オリジナル特製マット 産卵木
日本産クワガタ生体リスト 外国産クワガタ生体リスト カブトムシ生体リスト コガネムシ生体リスト

オガサワラチビクワガタ
Figulus boninensis

トップに戻る
チビクワガタ、ツノヒョウタンクワガタの世界に戻る

分布:小笠原諸島
形態:♂♀とも暗褐色から黒色、頭部及び前胸背板には光沢がある。チビクワガタに似ているがより強大で、頭部及び前胸背板は大きく発達する。頭楯の中央は深く切れ込み、その両側は葉片状に突き出す。複眼の縁取りは強く張り出すが、丸く角張らない。頭部の点刻は細かい。前胸背板は上翅の幅より広く、側縁はゆるやかに湾曲し、両側はほど平行か前方に向かってわずかに広がる。上翅には10条の粗大点刻列があり、間室は膨隆する。
生態:年間を通じて成虫が見られる。広葉樹の朽ち木から年間を通じて発見され、集団でいることが多い。幼虫は成虫と同じ朽ち木に見られ、晩夏から秋に新成虫が羽化し、新成虫は越冬後に活動する。飼育方法はこちら(飼育方法オガサワラチビクワガタ)を参考にしてください。


 小笠原諸島は東京から南に約1,000kmの太平洋上に点在する30余の島々から成り立っている。年間平均気温23度の亜熱帯気候に属し、海水の透明度は高く、動植物の固有種も多く、小笠原諸島は国立公園に指定されている。人が住んでいる島は父島と母島で、他は無人島になる。人が住み始めたのは1,830年代で、当初はイギリスの捕鯨用の基地として利用していた。日本人が定住したのは1,870年代で、現在は父島、母島あわせて約2,400人が生活している。戦後は米国の管轄下に置かれたが、1968年に日本に返還され東京都の所管となっている。小笠原諸島は東洋のガラパゴスと呼ばれ、オガサワラオオコウモリやムニンノボタンなど絶滅が危惧される多くの固有種が分布している。
 父島は、小笠原諸島最大の島で、東京から定期便で25時間半で父島の二見港に到着する。多彩な魅力にあふれた南海の楽園で、山には世界的に貴重な固有種、海には美しい珊瑚や熱帯魚、一年中イルカが泳ぎ、クジラも子育てにやってくる。母島は、父島から南へ約50kmに位置していて、南北に細長く、山には亜熱帯の高木林が繁る緑濃い静かな島。母島までは、父島二見港から定期船で約2時間かかる。小笠原諸島のアクセスはあまり良くなく、行くだけで一日以上かかる。それでも美しい珊瑚礁の海や亜熱帯の植物、独特の生態を持った固有種が分布している島々、一度は行っておきたい場所だ。
 小笠原諸島と火山列島は共に火山活動によって隆起した島で、5千〜3千万年前に小笠原群島(父島列島、母島列島、聟島列島)の火山活動が始まり、3千万〜百万年前に聟島列島を除く小笠原群島の大半が海底火山の隆起により島となった。約20万年前に南鳥島が隆起して島になり、約15〜12万年前に聟島列島の隆起により小笠原群島が完成している。その後も火山活動は活発だったようで、10万年前〜紀元後火山列島の活動によりまず南北の硫黄島が、後に硫黄島本島が隆起して現在の小笠原諸島と火山列島の形となっている。
 小笠原諸島のクワガタはどこから来たクワガタだろう。小笠原諸島にはオガサワラチビクワガタとネブトクワガタしか分布していないが、オガサワラチビクワガタは海流に乗って分布を広げることが出来そうに思える。ネブトクワガタは海流で分布を広げることは不可能な種類なので、ネブトクワガタが小笠原にたどり着くまでどのようなドラマがあったんだろう。オガサワラチビクワガタは小笠原で進化したチビクワガタの仲間で、父島か母島あたりに流れ着いたチビクワガタの仲間が進化し、その後周辺の島々に分布を広げていったと考えて良さそうだ。元の種類がどこから流れ着いたか、今となっては全くわからないが、海流の流れから推測するとフィリピン方面の可能性が高い。遺伝子の解析が進めば同系統の仲間が見つかるかもしれない。生息地の個体数は多く、朽ち木に集団で暮らしていて、父島より母島の方が個体数はやや多い。小笠原諸島の島々にはほとんど分布しているが、島によっては山羊の放牧による森林の破壊などによって環境はかなり悪化しているようだ。それでも沢沿いなどの残った小さな林で生息していることから、環境に対する適応力は強いようだ。チビクワガタの仲間としては大型で、間違える種類はない。生態はチビクワガタとほとんど同じで成虫は肉食性が強く、他の種類の昆虫などを補食する。


    

    
 
    
    




昆虫ゼリー 発酵マット 昆虫マット オリジナル特製マット 産卵木
日本産クワガタ生体リスト 外国産クワガタ生体リスト カブトムシ生体リスト コガネムシ生体リスト
トップページ  飼育方法  生体写真  標本写真  注文方法  法律に基づく表示 
当サイトの画像、文章を無断使用、転載することを、堅くお断り致します
Copyright(c) 2004 [AtoZ] All Rights Reserved.
Since 2002 Jun.